お客さまからのオーダーで「男の子、女の子」「ハワイアン」「まぁるい」をキーワードに製作を進めてきました。

わたしは「ハワイアン」に詳しくなかったので、お客さまがイメージする「ハワイアン」の具体的な内容をお尋ねしました。そのメッセージを何度も読み返して、製作を進めていきました。

おもしろいことに、お客さまがオーダーしてくださった時に、たまたま、わたしのシンクロキーワードの『バナナ』のこともメールに書いてくれました。

という流れもあり、わたしのイメージしたハワイアンは女の子は「マンゴー」、男の子は「パイナップル」にしてみました。
アバンダンスの象徴でもある「実り」のイメージです。

さて、「まぁるい」をどうやって作品に表現していくか?かなり考えました。が、一向に、これです!という具体的な内容はヒットしませんでした。
人形が完成した瞬間に、「まぁるい」への返事が降ってきました。

それが『ご先祖さま』でした。
(いやいや、これにはびっくり!)

このご先祖さまは、お客さまご自身の血縁のご先祖さまでもあり、ハワイのご先祖さまでもあり、また、日本のご先祖さまでもあるような気がしました。
つまり、「もとをたどれば、ご先祖さまはひとつになる」というイメージがわきました。

自分が今日まで生きていることは、この先、何代もご先祖さまがいたことでもあります。

「まぁるい」=『ご先祖さま』は、ついつい、「自分が!自分が!」や「個性」が強く重視されがちで、何か重要なポイントがぼやけてしまった自分に投げかけられたメッセージでもあるような気がしました。

ちょうどこの頃、古事記の下つ巻を読んでいたのですが、血縁が耐える危機の時代も含まれていました。
25代武烈天皇から26代継体天皇につながる時代です。男系男子に継承されました。
この危機を乗り越えてきたからこ、今上天皇につながっています。

この危機の乗り越えるために、5代先の応神天皇までさかのぼり、血縁がつながれました。
(この応神天皇は小豆島とご縁の深い天皇でもあります。)

物事がまぁるくおさまる、なんて言いますが、まぁるくおさまるのは、自分ひとりの力では及ばない、何か神がかり的な力が働いているのかもしれません。
この神がかり的な力こそ、ご先祖さまからの愛だと感じたのです。

ご先祖さまを敬う気持ちは、自らの危機を救うことにもつながり、それは、自分の危機を救うことでご先祖さまの愛を感じる瞬間でもあるような気がしました。

自分という人間の後ろには、今日までたくさんのご先祖さまがつないできた縁があるのです。
自分の人生の危機困難の時は、ご先祖さまの知恵やご先祖さまはどうやって乗り越えてきたのだろうか?と問いかけることも大切な気がしました。

ふたつのお人形からそんなことを強く感じました。

羊毛アップ

天使がふたり。
からみ合うふたつのエネルギーが結ぶご縁。
ふたつからひとつになった縁が今回の大きなテーマでもあると思います。
それは、ご先祖さまが大いに祝福しているタイミングでもあります。

愛はどこまでも信じるこころ。
それは、盲目的なトリックではなく、季節をとりいれて周りの景色を楽しむゆとりがあっての信じるこころ。
自然界とももに生きるこころ。

そのために、時に痛みを伴い苦しいこともあるかもしれません。
その時に、自分の信じる思いをまっすぐに祈ることもとても難しいことだったりします。

それは、自然界はやさしいほのぼのしたものばかりではないために、人間にとって苦しみとして与えられる気づきも起こります。信じることは、それさえも受け入れる覚悟が必要になるのです。

苦しみの中の祈りを超えた時に、ひとつの答えが浮き彫りになるのかもしれません。
それはすがすがしい解放感と肯定感かもしれません。また、静かに湧き起る、これでよかった、本当に良かった、ということばなのだと思います。

ここには浮かれてしゃいだ自分はいません。
ただ静かに自分の目の前を現実をありがたく見つめるこころだけがあるのだと思います。
それが真の平和だとわたしは思ってます。
羊毛アップ2

今回人形製作を通じて、また、お客さまとのメールのやりとりから、たくさんのシンクロと気づきをもらいました。
純粋に「エネルギーに従って自分を信じるこころ」をこれからも大切にしたいと思いました。

このたびは、誠にありがとうございました!